滝沢牧場犬ぞり計画

Presented by 犬力舎。野辺山で犬ぞりを楽しみませんか?というブログです。

あらためて滝沢牧場犬ぞり10年をふり返り(はじめて話)

2024犬ぞりシーズンが終わり緑の季節になりました。
毎年思いますが、雪が降るのを今か今かと待ちながら準備をし、いざ積雪があって犬ぞり本番となるとジェットコースターのように時間が進んであっという間に冬が過ぎていく感覚です。


この冬は久しぶりのイベント企画をしました。
2018年の犬ぞり大会を最後に、雪が足りなかったり コロナ流行期に入ったりで冬の企画が実行できないまま、6年ぶりにやっと叶ったイベントでした。
残念ながら1月に雪は降ってくれず…犬ぞりではありませんでしたが、私たちなりにできることをやった2日間でした。

バイクジョアリングでも良いよ~ と集まってくださった皆さまとお手伝いしてくれた仲間に感謝。

新しいことも試してみて、今後のヒントを掴んだ感じも。。。

次も「何か」やりたい!


2月に積雪があってからは、それまでの残念な気持ちを簡単に帳消しにできるくらい、滝沢牧場での犬ぞりを楽しみました。

その模様は前回までの記事に書いています。


コースが出来さえすれば、牧場に問い合わせのあった方には できるだけ「初心者レクチャー」の対応をしました。

中には数年越しでやっと犬ぞり体験ができたご家族もあり(その想いに応えられたかどうか少し心配ですが)犬力舎としてもそんなお手伝いができることを嬉しく思っています。


今年も良い顔たくさんもらいました!

こんな犬たちと楽しい時間を過ごす飼い主さんを見られるの、幸せです。


今年は多頭引きチームがたくさん来てくれた日がありましたが、写真を撮る時間が取れずここで紹介できないのが残念。
初めての犬ぞりをするために滝沢牧場を選んでくださる人があったり、リピーターさんが目立ってきたのは、ここ数年 SNSで発信してくださる方が増えたことが助けになっているのは確実だと思っています。本当にありがとうございます。
オフ会などで犬力舎のチラシを置いてくださる方がいたり、「今回は友達誘ってきました」という人も☆彡 人の気持ちで続いています。
なかなか広く宣伝はしていない中で単純に犬ぞり検索で吟味して滝沢牧場を選びましたというお話を聞いたときには「神だ」と思いました!



ここで犬ぞりができること…は、特別なことです。
犬ぞりを一生経験することなく終わる人が大多数と思われる世の中で、やってみたいと思った人がそれを実現できる環境がここにはあるのです。
思うだけではダメなんですけど、自分の愛犬が居る、雪道の移動手段がある、時間が作れる、そして天候に恵まれる。
犬ぞりをするために滝沢牧場に来られる人は、愛犬との特別な経験をしたくてそのような条件をクリアしてくる人たちです。決して容易いことではないです。
迎える側もそのことを共感したいと思います。


犬力舎は牧場のスタッフではありませんので、迎える側…というのはおこがましいですが、やはりこの10年間の色々な想いがあります。
それを理解してくださっているのが滝沢牧場の方々です


【ちょうど10年と区切りの年なので、少し昔の話をさせてください】
2015年の冬、当時13歳と9歳のマラミュートたちを連れて滝沢牧場を訪ねました。
自由に犬ぞりの練習をしたり、友人を誘って連れていける「場所」を探していました。
それまで10年以上犬ぞりをやっていましたが、犬ぞり人口がどんどん減っていっている現状に危機感を抱いていましたし、自分たちも続けていくのにホームといえる場所が必要と考えていました。
私たちの話を真剣に聞いてくださったのが牧場の滝沢社長です
「日本での犬ぞりとはなんぞや」から始まり、私たちのそれまでの経験と想い、滝沢牧場でどんなことができるか…など、プレゼンをしました。
「南牧村で犬ぞりができるのか」と 何かを感じてくださったことは間違いありませんでした。
協力をいただけることになってからも、何もわからない牧場スタッフさんにコースを作るための説明をしたり、私たちが求める環境整備をしていただいたりする作業がありました。
基になったのは、過去に犬ぞりの先輩から見聞きしたことや大会スタッフの経験でした。
身近な犬ぞり仲間を募り、試走会を数回開き、アンケートをとりました。
大切なのは私たちがここで犬ぞりができれば良いというだけではなく、犬ぞりができるようになることで牧場にデメリットが発生しないことでした。
中古の橇(そり)を入手、レンタルハーネスも揃えて犬ぞりに関する料金設定の擦り合せをしました。
あくまでも私たちの想い(誰でも気軽に楽しめる犬ぞり)を汲んでくださったシステムで、こんな金額で大丈夫かな? という安さです。


1年かけて準備させてもらいました。滝沢牧場犬ぞりコースのオープン。
そこまで協力いただけただけでも とても有難いコトなのに、社長はさらに先を考えていました。
支援金事業を絡めてのイベント開催で犬ぞりをやることでした。
南牧村の冬イベントで滝沢牧場では犬ぞりをやりたいから、と、私たち夫婦に「犬ぞり大会を実行するための担当」になってほしいと言われました
それからまた犬ぞりのことを何もわからない商工会や村役場の担当者さんへのプレゼンから始まり、村のたくさんの方々との打ち合わせの機会に呼ばれることになりました。
皆さんどの人も「この村で犬ぞり???」って顔をされました。
後から考えると、社長が作ってくれた「村に犬ぞりを認知してもらう」良いチャンスでした。


2017年・2018年と村の協力を得て牧場で犬ぞり大会を開催することが叶いました。
特に1回目は雪が溶けてしまい、村の別の場所から雪を運んできてなんとか規模縮小でやりきるという過酷な状況、村の方々にも、そしてお手伝いを頼んだ犬ぞりの先輩や仲間たちにも大変な思いをさせてしまった初めての大会でした。
村民ではないアウェーな立場で、犬ぞりを成功させるために村のスタッフさんにあれこれ意見する私たち夫婦が、直接文句言われることなくやるべき仕事に集中できたのは、ほかでもない、滝沢社長が後ろで「あなたたちがやり易いようにやりなさい」と背中を押し続けてくださっていたからです
社長と滝沢牧場のみなさんには、表現しきれないくらいの感謝があります。
そして、犬力舎としては2018年のクラウドファンディング活動に繋がっていきます。
(このブログはそのタイミングで開設しました)


私たちが滝沢牧場と出会ったのは偶然でしたが、犬ぞり人生で考えるとこれは必然だったと思いたい
滝沢社長には、この10年で恩が積み重なっていく一方で、これをお返しするにはどうすれば良いのかという気持ちがいつも頭にあります。
これまで社長と出会って私たちと同じような気持ちになった人たちがたくさん居たんだろうなぁ、と感じます。
滝沢社長、令和5年秋の褒章の受章 おめでとうございます
この冬は腰の手術も受けられてちょっと心配でしたが、これからも元気でいてくださることを願っています。


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2018年クラウドファンディング活動リンク
犬ぞりができる野辺山を訪れてほしい! ~雪原と八ヶ岳、犬たちと特別な時間を~ - CAMPFIRE (キャンプファイヤー)
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犬力舎 犬ぞり以外のことも書いているブログリンク
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ドッグスポーツをやっていると10年ってとても大きいです。
犬が先に年を取ってしまうから変化が必須なのです。
家族犬が1頭だけで、それで終わりになる人はベストシーズンはほんの数年になります。
前述のように数ある条件をクリアしないといけない犬ぞりは、余暇の遊びとして楽しみたい人や、一生に一度の体験としてやりたい人もいるでしょうし、「本気のスポーツとして」続けられる人も中にはいます。
どちらの認識であるとしても良いと思います。
ただし、犬と人の安全、貴重なレンタル橇などを正しく扱っていただくために「迎える側」として犬力舎が滝沢牧場さんに代わって初心者の方へのレクチャーをさせていただく流れになっています。


10年前に犬ぞりで知り合った友人が 今でも犬ぞりを続けているとしたら、すでにパートナーの犬は引退直前か代替わりしているでしょう。そしていくつかの壁を乗り越えている経験をしているはずで、犬ぞりにハマっちゃっている人ですね。
実際には多いとは言えないです。
なので「滝沢牧場の犬ぞりはじめて話」を知らない人も多くなってきているので、当事者として書き残してみました。

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